今日はとってもとっても残念なお話を書いていきます。
バルセロナに来てちょうど3ヶ月が経とうとしている今、語学学校の授業も終わり、また新しい生活に慣れて行くんだなと一区切りついたような気持ちになっていたとある日。
空き巣被害に合いました。
この大好きな街で自分がターゲットになるとは思っていなかったので本当に残念です。
ものすごい恐怖を感じ、手が震えることや、涙が止まらないこと。
行き場のない怒りと悲しい思い。
ぜひ最後まで読んでください。
ある日突然、いつもと違う家が私を待っていた
私の住んでいる街、スペイン・バルセロナは日頃から”スリ”の被害が絶えず発生している街です。
私も実際この3ヶ月の間で電車の中でスリに合いかけたことがあります。リュックに手をかけられていることに気づいたので未遂で終わりましたし、リュックにはいつも鍵をかけているので何も取られませんでした。
電車でスリの現場を見たこともあります。
だいたいクラスに一人はスリに合っています。
先生が授業で週1回は『本当に注意してね!』といつも注意を促しています。
最近はスリのみに留まらず、道でスマホを出していると、手元からパッと取られる被害が増えています。
ここはヨーロッパですが、東南アジアにいるときと同じくらいの警戒心でいつも生活していました。
出かけるときは必要なお金だけ持ち、お酒を飲むときはiphoneを置いて行く時もあります。
スペインには同じスペイン語圏の南米からの出稼ぎに来ている低所得者や、就職難で仕事のない人がたくさん住んでいます。みんな生きるために必死です。スキさえあればそのスキを狙って来ます。
8月という時期は、バケーションに入り街から人が少なくなり、お店も閉まるところが多くなるタイミングです。
そしてこの時期、空き巣が一気に増えると言われています。
ちょうどルームメイトと空き巣の話をしていて、「最上階だし大丈夫だよねー!」なんて会話を交わした2日後。
私たちの家は空き巣の被害に合いました。
私は日本人女性とスペイン人の大家さんと3人で生活しています。
大家さんは7月の末から2週間スイスへバケーション。
ルームメイトは事件当日の土曜日の朝からギリシャへ旅行。
お金のない私は旅行どころではないので二人のことを羨ましく思い、頑張って働くぞ!と朝10時サロンへ出勤。
週末で忙しく気づけば17時。土曜日は17時までの勤務なので上がっていいよと言われ自宅へと帰りました。
いつものように鍵を開け中に入ろうとすると・・・・
ドアが開かない・・・・
何かが突っかかって思いっきり力を入れないと開かない状況のドアに違和感を感じ、思いっきりドアを開けました。
目に飛び込んで来たのは、ドアに引っかかる置いた覚えのない脚立。隙間から見える手前のいつもと違う光景。書類がドアまで散らかって落ちていました。
『何かおかしい。強風でここまでなる・・・?』
今日はルームメイトがいないから戸締りちゃんとしていかなきゃと思って窓も閉めたし、窓があいて書類が散らかることもないし、脚立がここにあるはずがないのに・・・。
次の瞬間その違和感は恐怖に変わります。
人一人通れる隙間しか開かないドアから視線をリビングに向けると、明らかに状況がおかしい。
ソファに食器が散らばり、大家さんの本棚から物が飛び出してる。
恐怖は確信に。
『誰か入ったんだ・・・・』
自分の部屋は無事なのか?
焦って自分の部屋に向かおうとしましたが、
もしまだ誰か中にいたらどうしよう・・・・
そう思うと急に手が震えだし、とてつもない恐怖に襲われました。
どうしたらいいかわからないし、誰に助けを求めていいかもわからず、とりあえず男の人を呼ばなきゃと思いサロンに電話し、一度サロンに戻ることに。
大家さんに電話をしていると、何が起こってたのかやっと自分でも理解し恐怖で涙が溢れて来ました。
サロンに戻り同僚と一緒にもう一度家へ。大家さんがマンションの管理人さんに連絡をとってくれて、管理人さんが息子を連れて同じタイミングで部屋へ来てくれました。
中に入ると、そこは今まで自分がドラマや漫画で見た空き巣被害と同じ光景が広がっていました。
出していった覚えのないカバン、服も下着も全て出された引き出し。
本棚から掻き出された本。リュックから放り出された学校のテキスト。
絶望的な気持ちで引き出しを開けましたがパスポートも、クレジットカードを入れたポーチはもちろんありません。
日本円の現金を入れていた財布も、朝わざわざ財布から抜いていった生活費の現金も、出張マツエクの売り上げもお釣りも、全て持ち去られていました。
ルームメイトの部屋をおそるおそる開けると、
状況は残念ながら同じ。
むしろ私より長く住んで持ち物の多い彼女の方が被害がすごい。
気づくと警察が到着し、仕事に出ていった時の状況やいろんなことを質問されます。
スペイン語がちゃんと話せないことをこんなに後悔したことはないし、この先もずっと忘れないでしょう。
つたないスペイン語と、英語と、周りの人の通訳と。なんとか状況を説明し、鑑識からの電話が来てからの現場検証を待つことに。鑑識が来るまでは、現場のモノに不用意に触れないので、何がないか確認することもできません。もちろんベットのものを動かして寝ることもできないので、家を後にして同僚の先輩方の家に泊まらせてもらうことに。
お財布の中に、仕事に行くからと朝少しだけ持った20ユーロ札が1枚、私の手元に唯一残っていました。
事件発生後まず取った行動と、不幸中の幸いだった事
そしてここからめんどくさいのが、全てのクレジットカードを止める作業。
私は日本のデビット機能付きの銀行のカードを2枚。クレジットカードの3枚。計5枚を止めなければいけません。
海外からのお問い合わせダイアルに繋がらず、『意味ないじゃん』とキレながらも、国際電話をかけなんとか止めることができました。
盗難のため、全てのカード会社の対応は、いつなくなったか、怪しい履歴がないかなど質問攻め。たった5枚のカードを止めるのに、問い合わせ先を調べたり、説明したり、1時間半も時間がかかりました。現実を受け入れられない中でこの作業をするのって本当に疲れます。
夜も、何が無いのか気になったり、今後のことを考えると眠れませんでした。
そして翌日の日曜日、サロンに出勤し働いていると警察から電話があり、鑑識が向かいますとのこと。家に帰らせてもらい、鑑識が到着。
コナンで見ていたみたいに、手袋とマスクをした鑑識の方が、窓やいろんな小物に粉をつけて指紋を調べます。
今回の泥棒の侵入経路は隣のマンションの屋上から窓を経路に中に入って来ました。
侵入する際に開けようとした窓の網戸は破れ、
おそらく逃げるときに足をかけたヒーターは片方が壊れていました。
犯人はご丁寧にグローブをしていて指紋は取れなかったとの事。そもそもこの国で犯人なんて捕まらないし、捕まったところで物は帰って来ないだろうということは分かりきっていたので、もうこれ以上ダメージを受けることもありませんでした。
鑑識が帰り、物に触れて良くなっても、何を失ったか知るのが怖く、確認したい反面、確認したくない気持ちもありました。
とりあえずどこかにパスポートがないか。それだけを願っていました。
不幸中の幸い。
なんと参考書の下に埋もれていました。
見つけた瞬間安心なのか疲れ切ったのかまたまた泣けてきて、でも一人で家にいるのが怖くなり、仕事に戻りました。
不幸中の幸いって言葉があるように、今回私にも不幸中の幸いがいくつかありました。
- 普段持ち歩かないカード類の中から、唯一スペインの銀行のキャッシュカードをなぜか持って出て行っていたこと。
- いつも2個持ちの携帯の1つを仕事の際に置いて行くにも関わらず、珍しく両方持って出て行っていたこと
- 現地では再発行がめんどくさいパスポートが奇跡的に盗られていなかったこと。(日本のパスポートは高く売れるそうです)
カードが止まった以上私には、お金を引き出すすべが無くなります。ただスペインの銀行のカードは手元に残ったので、この口座に海外送金するという方法でなんとか日本の口座のお金を引き出すことができます・・・。(手数料が高いので頻繁にするのは現実的じゃないけど・・・)
携帯はそれこそいろんな写真や情報が入っているので無くすとアウトですよね。
パスポートは絶対に盗られたと思って再発行の方法を調べていたのですが、日本の戸籍謄本が必要なため、母に連絡を取り代理で取ってもらうやりとりを進めていたところでした。
日本から郵送も不安だしとにかくパスポートがあって本当によかったと心の底から思います。
そして1番の不幸中の幸いは、
犯人に出くわさなかった事。
ドアを開けた後に電話している時も、中にまだいて出て来て殺されたらどうしようとか思うと本当に怖かったです。
こんな思いもう二度としたくない。
空き巣に合った経験から予防できることを考えてみた
クレジットカードについて
私はここ3年間の間で3回ほど引っ越しして住所が変わったので、どのクレジットカードがどこの住所で登録してあるかをきちんと把握できていませんでした。電話番号も変わったりしたため、電話先のオペレーターの方と住所の当てっこクイズみたいになってました。
クレジットカードの番号は控えていなくても止めることはできましたが、住所や電話番号が変わった時はちゃんと登録を変えておくべきだったと後悔しました。
後、普段スリや盗難が怖くクレジットカードを持ち歩かないようにしていたのですが、それはそれで後悔しました。やはり”分散”させるのって本当に大事です。
モノの隠し場所について
今回思ったのが、私のようにカードをカードだけまとめたり、現金をまとめたりして保管しておくのはおすすめしません。
違う場所に違う方法で隠す大切さを痛感しました。
私の部屋の中で全く触られていなかったものは化粧ポーチと筆箱。
明らかに隠さなさそうなところに、分からない方法で隠すのが一番なのではないかと思います。
マンション全体で全く触られた形跡がなかったのはキッチンとお風呂場・トイレ

触った形跡すらないキッチン
これを参考に今後はモノの隠し場所を考えようと思います。
とは言っても、もう盗られる物は何もない・・・
この記事で一番伝えたいこと
私は『スペインは危ない街』ということを伝えたくてこの記事を書いたわけではありません。
こんな被害にあっても、私はこの街に住み続けたいし、好きな気持ちは変わりません。
被害の対象になってしまったのは本当に残念だけど、この国に住んでいる以上、誰かは被害に合うんだと思います。そういう国だと思って付き合っていくしかありません。
でも。
『日本にいるからって安全ではない』
ということを今日本でこの記事を読んでいる人に気づいて欲しいです。
被害にあってから友人と電話した際に、『日本だからって安心しないでね。住んでるの1階だから危ないよ』と伝えると、『盗られるものないから大丈夫。笑』って返答が来たんですが、
”盗られるもの”=”高価なもの”がなくても、”大切なもの”が無くなるのって本当に心が痛みます。
泥棒からしたらどれが価値のあるものか判断つきません。
お金がない状況でお金が無くなったのはそれはそれで本当にきついです。
でも私にとったら現金よりも、日本円を入れていた財布は大切な人にもらった大事な物でした。
いっさいがっさい持って行かれたアクセサリーの中には姉にもらった大切なピアスもありました。
現金が入っていないからって破ったのかもしれないけど、日本を出るときに大切な友人たちにもらった思い出のものでした。破れた手紙を見て涙が止まりませんでした。
モノが帰って来ないのはどうしようもないと思っていますが、なんだか大切なものをたくさん失った、このなんとも言えない気持ちは被害に合わないと分からないと思います。
日本ではカフェでカバンを普通に置いて注文やトイレに普通に席を離れますが、そのバックの中、大切なもの入ってませんか?財布と携帯さえあれば本当に盗られても大丈夫ですか?
今後日本に観光客や移住者が増えていく中で、紛れて窃盗目的に渡航してくる人も絶対にいるはずです。日本にいるから安全だなんて思わないでください。
平成30年、日本では年間4500件もの侵入窃盗の被害があり、そのうち40%は
空き巣の被害です。
自分で防げることはできる限りしてください・・・!
少しの外出でもきちんと戸締りしたり、モノの収納を工夫したり。
置き引きも同じく、一人でカフェに行くときは注文してから席についたり。
どこでいつ誰に行動を観察されてるか分かりません。
家族と一緒ではなく一人で海外で生活する方は、近所で誰か頼りになる人がいるといいと思います。
近くに住む男友達もいるとよりいいと思います。
私は今は家で一人で寝るのが怖く、友達の家に泊めてもらっています。
ルームメイトが帰って来るタイミングで一緒に家に帰り、荒らされた部屋を直し、無くなったものを伝えるのと同時に警察に被害届を出しに行きます。
本当に疲れ切ったし、もっと疲れることが想像つくし、体力と時間を失います。
何かのきっかけでこの記事を読んだら、自分の普段の行動や家の環境など、何か防げることがあれば少し気にかけて生活してみてください。
なりたくなくてもある日突然ターゲットになります。
以上、現場からでした。
続編はこちら。
